Here It Goes Again / OK GO

今日はシカゴのパワーポップ・バンド、OK GOの面白いPVを2点紹介。
色んなところで紹介されているので、既に見た人もいるかな。
1つ目がYou Tubeで900万ダウンロードを記録した前シングル"A Million Ways"、2つ目が新しいクリップ"Here It Goes Again"。


A Million Ways / OK GO


Here It Goes Again / OK GO


最近「面白いPVを作るバンド」として、ネットでOK GOの名前を見かけることが増えた。
普段余り音楽を扱わないサイトでも紹介されているので、相当話題になっている、というか、音楽に然程興味がない人が見ても面白いプロモーション・ビデオを彼らが制作しているということなのだろう。「無名バンド」「デビュー曲"A Million Ways"が」といった類の紹介を見ると「2002年デビューで日本盤もちゃんと出てるよ」と小五月蝿い音楽マニアとしては訂正したい気持ちが無いでもないが、これも「バンドのバイオグラフィも充分確認しないまま気軽にYou TubeのURLをコピペして紹介できる」という新しい音楽普及の形なのかと思う。


"A Million Ways"もYou Tube上ではPVを模したダンスコンテストまで開かれるブームを呼んだが、今度のシングル"Here It Goes Again"はBillboardでTOP40に入る勢いだ。
OK GOは「You Tubeを利用して商業的な成功を収めたバンド」のパイオニアになるかも知れない。


恐らくOK GOの成功で、You TubeをPV発表の場として利用するプロモーション戦略は一気に一般化すると思うが、映像ではなく音楽の視点から見ると、このPVはOK GOの過剰なまでにポップでどこか懐かしいサウンドあってこそ最後まで笑って見られる作品だということを忘れてはいけない。
以前「iPodでヘヴィロックは受難の時代を迎えた」と書いたが、"iPod + You Tube"でパワーポップやなかなかKILLERSの後釜が出ないニューウェイブ勢へとマーケットの変化が更に加速するんじゃないだろうか。そしてヘヴィ・ロック勢が軒並みダウンチューニングを捨ててOK GOの真似を始める、と。


それにしても、OK GO。これだけPVが話題になって商業的な成功が伴うとなれば、恐らくMTVのAwardsで賞のひとつも獲るのだろうけど、その授賞式で彼らは歌うのだろうか、それとも楽器を放棄して踊るのだろうか。普通に歌っても、もう誰も納得しない気がする。
ツアーとか、どうしてるのかしら。いいバンドなのにね。


Oh No

Oh No