Here ( In Your Arms ) / HELLOGOODBYE

季節に負けて僅差で大ヒットを逃した悔しい曲シリーズ(続きません)。


東京ミッドタウンがOPENして六本木は連日凄い人らしいですね。「ミッドタウン」という名前を聞いて、洋楽ファンなら2002年にヒットを飛ばしたメロディック・パンクのバンド、MIDTOWNを思い出した人も多いんじゃないでしょうか。


Living Well Is the Best Revenge

Living Well Is the Best Revenge


今日の主役はそのMIDTOWNではなく、MIDTOWNも所属するDrive-Thru Recordsから昨年8月にフルアルバム『Zombies! Aliens! Vampires! Dinosaurs!』をリリースしたHELLOGOODBYE。他にもNEW FOUND GLORYSOMETHING CORPORATEが所属していることで有名なレーベルから飛び出してきた期待の新人です。


Zombies Aliens Vampires Dinosaurs (Bonus CD)

Zombies Aliens Vampires Dinosaurs (Bonus CD)


カリフォルニア出身の4人組で平均年齢が20歳と若いバンドなのですが、「とにかくポップ」「若さはじける」と書くには少し抵抗のあるバンドなんですよね、彼ら。ピコピコと何処か懐かしいディスコ・パンクやダンス・ポップを完璧に自分たちのものにしていて、「その若さでそれはちょっとツボを押さえ過ぎなんじゃねえの」と愚痴のひとつも言いたくなる感じ。「老獪にきらめくポップセンス」といったところでしょうか。自分があと10歳若いか10歳年食ってれば大喜びできたバンドなのかもしれません。


アルバムもそつなくBillboardアルバムチャートで初登場13位を記録、シングル"Here ( In Your Arms )"も昨年8月以来の息の長いチャートアクションを見せ、遂に2007年に入るとTOP40入り。アメリカ人の大好きなノスタルジー喚起ツールであるところのピッチ補正を使ったクレバーなボーカルでシングル・チャートを赤丸急上昇、大ヒット!かと思われたのですが、TOP10入りを目前にして失速しちゃいました。もちろん、現時点でも充分なヒットなんですが、いかにも惜しい。


残念なのは、PVが完全に夏のイメージなんですよね。曲やバンドの雰囲気に合わせてこれまたそつなく何処か懐かしい感じに上手く仕上げてあるんですが、どうも冬場にこのキャンプ場を見せられても余りテンションが上がらない。夏場の猛暑で脳汁垂れてる頃にこのピコピコ音聞かされてれば多分トリップして「あー学生時代に戻ってキャンプ場で蚊に食われた二の腕剥き出しにしてる無防備な女を口説きてー」みたいなノスタルジックモードに入れたと思うんだけど。いかにも惜しい。


夏を代表するヒット曲になれた筈なのに、息の長さが仇となりました。ということで、この日記を覚えておいて、今年の夏はぜひHELLOGOODBYEを聴いてね。俺ぐらいの剛の者になると、この曲を聴いただけで汗ばんだ女性の太ももを思い浮かべることができるのだよ。


太ももの奥に徳川埋蔵金が!(ハローバイバイ・関の都市伝説ふうに)


しかしCherの"Believe"やDAFT PUNKの"One More Time"あたりが有名どころですが、この"Here ( In Your Arms )"でも使われているピッチ補正。これを使うとキラキラと懐かしい感じが出るってのを発見した人はエライですよね。最近は普通に歌っているように聞こえる曲でも結構Auto Tuneを使っているものがあるので、もう何がエフェクトで何がリアルなのか良くわかりませんが、アメリカ人はこうゆうハッキリとしたピッチ補正が大好きみたいで。定期的にヒットが出ます。


じゃあどんどんAuto Tuneかけて楽曲をリリースすれば良いじゃねえかって話なんですが、エフェクト処理された声が印象に残り過ぎるのか、大体が一発屋に終わるのでちょっと勇気がいるチャレンジなのかも。HELLOGOODBYEはAuto Tuneを抜きにしても素敵なポップセンスを持ったバンドなので、この法則に負けずに頑張って欲しいところです。HELLOのあとすぐGOODBYEなんて、名前もいかにも一発屋くさいですが。そこをなんとか。


Here ( In Your Arms ) / HELLOGOODBYE - VIDEO-