阪神・久保田が虎の投手陣低査定に怒り爆発

先発投手陣が軒並み崩壊(規定投球回に達した投手が0人)、打撃陣が軒並み不調、という八方塞がり。この状況で阪神タイガースが今年なんとかシーズン終盤までセ・リーグの優勝争いに絡み、一時は首位に立つことが出来たのは、間違いなく「JFK」と呼ばれる球界最高峰のリリーフ陣、つまりジェフ・ウィリアムス藤川球児久保田智之の三人が獅子奮迅の働きをしたから、なのですが。なかでも最大の功労者といえばやはり久保田。


元々捕手出身という持ち前の鉄腕と「毎日投げたい」という恐ろしいモチベーションで、兎に角試合の勝ち負けに関係なく登板し、シーズン終了時に積み重ねた登板数は日本新記録の90試合。実にチーム試合数の半分以上に登板するという、近代野球を知る人間なら誰もが「アホか」「シーズン中に潰れる」と笑う暴挙をポーカーフェイスでさらりとこなし、終始150km超えの豪速球で阪神を支えてくれました。登板数が多いと当然打たれる瞬間も多くて、ファンの中には過小評価している人も多いようですが、彼が試合を作ってくれなければジェフも球児も登板すらできないわけで、彼が不在であれば今年の阪神は恐らく最下位だったでしょう。


しかし、そんな大活躍で大幅昇給が期待された久保田も、契約更改で球団から提示された年俸は希望額を大きく下回っていたようで、厳しいオフを迎えている様子。プロ野球は継続して数年活躍すると年俸がはね上がり、下げ幅に一定の制約がある代わりに、単年で活躍してもある程度の年俸ラインになると「一気に数倍」という昇給が難しい世界です。ので、個人的には球団の姿勢はある程度理解できますが、久保田は同じ中継ぎの江草も低い条件を提示されたことから、「中継ぎの評価が低過ぎる」と腹を立て、マスメディアにその感情を積極的に伝えてファンの共感を呼び、球団にプレッシャーをかける道を選んだようです。阪神ネタが常に一面を飾る関西圏のスポーツ新聞は早速飛びついていますし、彼の野球同様粘り強い交渉は実を結ぶかにも思われたのですが。



台無しだよ、この格好で年俸について真面目に何を語ってもダメだろ。


それにしても、この表情・この腕組み・このかぶりものはベストな組み合わせ。撮影側の限りない、でも罪のない悪意を感じます。