機動戦士ガンダム:パリコレでも注目、40万円の「黒いザク」 キムタク愛用ブランドが企画

高さが1.5mもある巨大なザクのプラモデルが出ますよ、というニュース。

機動戦士ガンダムに登場するするモビルスーツ「ザク」を、SMAP木村拓哉さんらも愛用するアパレルのマスターマインド・ジャパンが黒いクールなデザインにした特製プラモデル(高さ1.5メートル)が1月1日から、ラフォーレ原宿(東京都渋谷区)に登場、3日間限定で受注を受け付ける。07年7月のパリコレにも登場し、11月から受け付けた先行予約は、39万9000円という高額商品にもかかわらず、あっという間に売り切れ。胸にドクロが入った“ただのザクとは違う”黒いザクとは……。

http://mainichi.jp/enta/mantan/graph/anime/20071231/


上記URLで商品写真を結構詳しく何枚も見ることができます。が、うーん。多分「値段も大きさもインパクトのあるガンダム関連商品」を購入するターゲットとして僕はストライクゾーンど真ん中だと思うんですが、これほど欲しくならない商品も珍しいですね。ここは以前もガンダムの絵柄にスワロフスキーを無理矢理くっ付けた(個人的な美的感覚としては)ありえないTシャツを20万円ぐらいで販売してたブランドです。あんな信じられないものが余程売れたんでしょうか。なんとなく塗装も安っぽいし、なぜ黒でしかもクロスボーンが入ってるのかも良くわからない。「黒いクールなデザインにして」という表現そのものが緑のザクがダサいっていう前提でガンダムをバカにしてんのかと思わせます。まあ、これは記事を書いた人の私見なので良いとしても。全体的に漂うなんだかなあな感じ。敢えて言おう、パスであると。


世の中には「値段が高いと無意識に良い商品だと思って無条件に安心感を覚える」人が相当数いて、悪趣味で粗悪なブランド品が生き延びる原動力になっているわけですが。同じように「商品に付加されているキャッチコピーが多ければ多いほど購買意欲が高まる」人がいる。芸能人も愛用、限定何個、みたいな。


個人的には「キムタクが愛用するブランド」「パリコレでも話題」「胸と肩のシールドにドクロのマーク入り」「ほとんど告知していないのに、予定数が2日で完売」で入手困難、のはずなのに「この機を逃しても、その後国内外の計60店舗で受け付ける」という全てのキャッチコピーから「勘弁してくれ」な痛々しさを感じて全く購買意欲を刺激されないんですけど、世の中には「キムタクやブラッド・ピットも愛用しているブランド」+「シックでクールな黒」+「ガンダムが今熱い」+「更に女の子に人気のドクロ柄がプラスされている!」+「これだけ値段が高いんだから間違いないだろう」という足し算で「間違いない!」と思ってこの「レアな限定商品」とやらを世界中の60店舗で買いに走る人が結構な数で居るんでしょうか、ね。もうそこまで来ると認めたくない若さゆえの過ち、では済まない気がします。


ところでこの定価39万9000円って税込なんでしょうか。「ザクだから39で39万円」という安易な発想かと思ったんですが、もしも39万9000円に消費税付けると41万8950円とか非常に中途半端な値段になる上に現在はこういった価格紹介はほぼ税込ですので、おそらく正解は「39万9000円(税込)」。とすると、税抜の正規定価はザク=39とは何の関係もない38万円ジャスト。なんか最後まで中途半端な感じです。