発見の品格 / THE BEATLES新譜

バラバラ殺人がブームらしいです。
僕は世間一般に比べて出勤時間が割と遅めなので、毎朝ワイドショーというか、情報番組みたいなのを見てから家を出るんですけど、もう最近はやれ富ヶ谷だ幡ヶ谷だと、バラバラ殺人の話で持ち切りといった感じです。外資系エリート社員がなぜ殺されたのか、兄と妹の関係は?とか、死体がバラバラになってるのに今更そんな情報の断片をかき集めてもしょうがないですやん、と思いながらも好奇心でつい見ちゃう。


でもあれだけ下世話な報道をしながら、なんだかんだで「殺された後、死体が解体された」事例は全て「バラバラ殺人」ってのも、なんか面白いなあと思ったり。不謹慎だけど、用語としちゃ結構かわいくないですか。バラバラ殺人。カタカナの「バラバラ」に妙なフレンドリー感が。語感や字面の似た言葉に置き換えてみるとわかります。パラパラ殺人(あんた一人だけいつも振り付けがズレてんのよ!殺してやる!)、ボラボラ殺人(昨日までは元気だったのに...どうしてマルコじいさんが!)、インパラ殺人(凶器は角ですね)、パフパフ殺人(ぱいぱいをつつかせてくれんか、あ、コラ、ハンマーで殴らないで!ギャー!)。なんのために置き換えたのか自分でもわかりません。滑るって。


殺したあと死体を解体した犯人だって、別に「バラバラにしてやる!」と思って鋸で切ってるわけじゃないと思うんですよね。バラバラはあくまで結果であって。なかにはベリベリにしてやる!と思って切った人だって、グキグキにしてやる!と思って切った人だって、切ったあと近所の林に死体の腕をゆんっ!って投げた人だって、人気の無い山の斜面から死体をくりくりくりべんっ!と突き落とした人だっているはずなんですよ。なのに全部いっしょくたに「バラバラ殺人」。独自の取材で犯人の心の闇に迫ってるはずなのに、全部ごちゃまぜで「バラバラ殺人」。ニートは全部ひきこもり、みたいなね。こうゆうステレオタイプな決め付けは良くないよ。


僕たち人を殺したことがない一般人からすると、殺したあと死体を解体するってのは非常に猟奇的な犯罪に思えますけど。一旦人を殺すっていうボーダーを越えちゃった人にとっては意外と特別な作業では無いんでしょうね、バラバラにするってのは、きっと。計画的衝動的の違いはあれど、殺しちゃった!という茫然自失から醒めたあと、まず現実問題として立ち塞がるのは「死体の処理をどうするか」だもん。


それにしても、ワイドショーでバラバラ殺人報道のあと急に司会者が笑顔になって「ビートルズの新譜が発売になりました」と言いはじめた時は笑いました。この新譜だって音源に対する一種のバラバラ殺人だと思うけど、タイトルは『LOVE』だって。


LOVE (DVDオーディオ付)

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僕たち人を殺したことがない一般人からすると、殺したあと死体を解体するってのは非常に猟奇的な犯罪に思えますけど。一旦人を殺すっていうボーダーを越えちゃった人にとっては意外と特別な作業では無いんでしょうね、バラバラにするってのは、きっと。計画的衝動的の違いはあれど、殺しちゃった!という茫然自失から醒めたあと、まず現実問題として立ち塞がるのは「死体の処理をどうするか」だもん。


以上、コピペでした。文章って置く位置を変えるだけで全然印象が変わるよね。


富ヶ谷で旦那をバラバラにした奥さんだってさ、バラバラにしたあともう一回最新技術で再構築すれば、やさしい旦那さんが帰ってくるんじゃないかって。そんなLOVEな気持ちで死体をバラバラしたのかもしれない。そうじゃないとは誰にも言い切れない。すごい、全部新曲だ!新しい旦那だ!って。あれだけのツギハギからジョンのLOVEを感じ取れる人なら、そう解釈しないほうがおかしいだろ。


死んだ旦那の右腕をツイスト、千切ったあとにシャウト。抱きしめたい。DVですっかり変わってしまった愛しいあの人。戻ってきて、昔のあなた。ゲットバック。愛こそはすべて。


ヘイ・ジュード。お前の柔道着、滑るって。